春に咲いた花は秋に枯れた[2]
そんな幸せで普通の日々は中学校に入って数ヶ月の9月に大きく変わってしまう。
そう、その日は少し寝不足で体調が悪かった。
私は小さな頃から神経が多分普通よりも繊細だ。
何か行事ごとがあれば良く気分が悪くなったり、頭が痛くなったりしていた。
けれど、そんなに大したことでも無かったので今まで特別に気にした事も無かったのだ。
でも、中学に入ってからはそうはいかなかった。
今まで私が通っていた小学校は2クラスギリギリの小さな学校だった。
そう、知っている人皆が友達という程の小さな小さな世界。
けれども私の通っていた中学校は他の小学校からも沢山の人が集まり、一学年7組という大きな学校だった。もちろん知っている人も少なかったけれど、そこは私の事なかれ主義で友達も作り、何とか楽しく生活していたのだ。
だけれど……私が中学に入って友達だと思っていた子は実はあまり性格の良くない子だったのだ。今までもあれ?と思う事があった。でもそれは友達だからあまり気にしていなかったのだけれど、その時は私は心が多分弱っていた。
その日は、遠足だった。
平和学習。私の地域では必ずある。
バスに乗って公園へと行き、みんなで平和について学習をする。
それは小さな頃から当たり前の事で、今回も少し体調が悪いと思いながらも参加した。
この日に休んでいれば、私の運命は大きく変わっていたに違いない。
こんなに今その時の事をフラッシュバックさせ、お薬を飲み続けなくても良かったかもしれない。
希望の高校へと行き、大学へ進学し、全く別の人生を送っていたかもしれない。そう思う。
でも、一つだけ言いたい。
それでも私は今、幸せだ。
優しい旦那に可愛い子供。
少し精神的にも身体的にも弱い私は子供は一人で諦めた。
私には一人しか育てられないと思ったからだ。
でも、それでもいい。
それでも幸せだ。
話しが逸れてしまったが、この日を境に私の苦しみが始まった。
まだ完全には埋まっていない心の中にぽっかりと空いている穴。
だけれども、少しだけ思う。
これを書いていることによって少しずつだけ修復して来ているのではないかと……
私にその日なにがあったのかはまた次の日に。