春に咲いた花は秋に枯れた
※これはわたしの実話を元につくられた創作です。
興味のある方に読んでもらえると嬉しいです。
春に咲いた花は秋に枯れた [1]
中学一年、春。
わたしは少し厳格で、でもとても優しくて教育熱心な母からうまれた。
わたしには3つ下の妹、7つ下のお弟がいて、実は親と遊んだり、可愛がってもらった記憶があまりない。
自分の事は自分でやる。
それが当たり前だったし、下の妹が少し問題児だった為どうしても早くにお姉さんにならざるをえなかった。
でも、そんな自分も嫌いじゃなかったし、友達もたくさんいる。勉強だって中の上辺りでどちらかといえば優等生。そんなわたしの中学一年生の春はたくさんの花が咲き誇っていた。
「ゆきちゃん、また4くみの井上くんが何か言ってたよ?」
「だれ?それ。しらない」
「あーー、モテるっていいね」
そんな会話がわたし達の中でくりひろげられた。
私は相手をしらない。でも相手はわたしを知っているんだ。
一体何をもって好きといっているのだろうか?
トイレに行く為にポケットに入れていたハンカチタオルを握りしめる。
別に知らない人に噂されてもそんなに嬉しくないし、好きな人以外からモテたいとかおもわないし、わたしには月島くんさえいればいいや、そう思っていた。
それがわたしの全てで、同じくらすでちびっこ腕白坊主。その月島くんと目が合えば嬉しかったし、班が一緒になったりすると焦点しそうだった。
しかもわたしは漫画が大好きで某七つの球を集めると願いが叶うというアニメと漫画が大好きで。その中でも特に未来から来た孤独な戦士が大好きだったのだ。
「え?オタク?」
「だって、かっこいいでしょ?」
そんな話しをして、部活をして、部活の途中にみんなで持ち寄った漫画を読んで。先輩から声がかかれば音楽室へ直行して演奏をする。
それが楽しくて、それがわたしの毎日で、それはずっとずっと続いていき、希望の制服の可愛い高校にはいるものだとわたしはずっと思っていた。